日本人の2人に1人ががんを患い、3人に1人はがんが原因で死亡しています。安心して生活するために、定期的ながん検診は欠かせません。がん検診は、がんを見つけるだけのものではありません。検診対象者の死亡率や罹患率の低下を目的としています。
がんが発覚したら適切な治療を受ける必要があります。がん検診にはいくつかのメリットがあります。まずは、早期発見や早期治療ができることです。胃がんや乳がん、大腸がんなどは早期で見つけることができれば、治療の負担は軽くなります。
検診を受けるのは、特に自覚症状のない健康な人たちなので、異常が見つかるならば早期のがんであることが多いです。また、がんになる前の段階の病変を見つけることができます。例えば、ポリープや潰瘍、異型上皮などです。これが見つかったら、経過を観察して必要に応じた治療を行います。
一方でデメリットもあります。それはがん検診の診断結果が100%正しいわけではないということです。がんの種類や場所によっては発見しづらいものがあります。現在の科学技術はこれからも発展し医療技術は向上し続けますが、現段階での限界は理解しておかなければなりません。
異常なしという言葉は検診者を安心させますが、過信せずに定期的な検診を受ける必要があります。さらにがんの中には、自然と消えるものや良性のものがあります。しかし、二次検診などで組織を採取しないと分かりません。結果的に二次検診の必要がなく、体に不要な負担をかけることがあります。